最近、根の治療の相談が増えています。
S:現在、根の治療をしているが大丈夫か?
根の治療が終わり次回保険外の治療を勧められたが?
→答えは、保険にて治療していれば大部分が NO ではないでしょうか。
保険にて根の治療を十分に行うことはほとんど不可能です!
それは、現在保険点数が非常に低いために十分な時間がかけられない赤字診療になってしまっています。 判断は、痛みがなければOK!とみなして次の治療へ進みます。
そのため、手抜き治療が増える原因の一つになっています。
また、盲目的に歯科器械(リーマー・ファイル)などを使用し、根管内面を削り汚れを取ってきれいにしていくというのですが
誰が見ても解るように複雑に湾曲しているのに、金属の歯科器械でしかも中を見ずに歯科医の
手探り感覚で十分清掃ができるでしょうか?
さらに、一度の治療時間が15分程度(一時間に4人治療してとして・・)では絶対不可能です。
例えば、コップの中の汚れを落とすのに見ずに削り取りますか?
また、手の汚れを落とすときでも目で見て(流水下で)行います。そして、水分をふき取り
再度確認して汚れが落ちていなければまた、繰り返し洗うはずです。
根管治療も同様で、なんら違いはないと思います。
汚染された根管内面を見て除去し、洗浄材にて繰り返しきれいにし、常に細菌ということを意識しながら治療を進めていく必要があります。
そのためには、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)とそれ専用の器材、洗浄材が最低必要となります。
根管治療の難しさは当然、歯科医全てが知っていることです。正直に患者さんに説明しなければなりません。
そして、患者さんも十分勉強する必要があります。
あなたの、大切な歯を守り生涯にわたっておいしく食べられるようにするためです!
患者さんと共に歯の健康を維持したいと考えております。