毎日が保険の再治療

毎日、歯科医院の治療の大部分が以前保険にて治療した歯の再治療であることを
ご存じでしょうか?

金属は腐食しプラークがべっとりと内面まで入り込んでいます。細菌がべっとりです。
ご覧の汚れが歯ブラシ・歯間ブラシ・フロス・洗口剤で取れるでしょうか?

虫歯予防・歯周病予防が本当に歯磨きでできるのでしょうか?

このような金属があっては、歯ブラシでは予防は無理であるということがお解りいただけると
思います。
テレビ・電車内の広告で・・・歯科医院で・・「磨かないとダメですよ!ほら、ここが・・」
などといわれていませんか?

全国の歯科大学の図書館で、歯ブラシだけで歯が長持ちしたという本は、残念ながら
一冊も存在しません!

同様に、保険治療を行って長期保存できたという症例の本も存在しません。

体の健康を考えた歯科治療が必要と常に考えております。

歯磨きでは防げない虫歯

毎日、保険治療後の歯と金属の悲惨な状態を目のあたりにしている。
これは、歯磨きとは無関係な虫歯である。
金属の腐食と、始めからの不適合な金属により起こってくる。

なぜ?日本の保険医療ではこの金属なのか疑問を抱いている。

口腔内は、湿度100%・細菌・咀嚼等と非常に歯にとって過酷な環境である。
当然、腐食しない金属(イオン化傾向の小さい金Au.白金Ptなど)を使用し、歯を守ろうとすべきなのに理解に苦しむ。

そのほうが、歯科の医療費は確実に減少するハズである。

錆びて不適合な金属が入っている歯のその上からいくら一生懸命ブラッシングをしても
虫歯予防にはならないし、脱離か、または痛みの出るのを待つばかりである。

事実、歯科治療の大部分が以前治療した歯の再治療です。

保険医療では、麻酔を行い削って、抜いて人工物(補綴物)を入れたほうが、歯を保存しようと
する治療よりも保険点数が高いのです。

時間をかけて十分説明をしても保険点数は無し・ゼロ・0です。

患者さんの大切な歯を守ることが不可能であるばかりでなく、優秀な歯科医が育たない原因のひとつになっているのである。

根管治療の困難さ!

最近、根の治療の相談が増えています。

S:現在、根の治療をしているが大丈夫か?
  根の治療が終わり次回保険外の治療を勧められたが?
   →答えは、保険にて治療していれば大部分が NO ではないでしょうか。

保険にて根の治療を十分に行うことはほとんど不可能です!
それは、現在保険点数が非常に低いために十分な時間がかけられない赤字診療になってしまっています。   判断は、痛みがなければOK!とみなして次の治療へ進みます。
そのため、手抜き治療が増える原因の一つになっています。

また、盲目的に歯科器械(リーマー・ファイル)などを使用し、根管内面を削り汚れを取ってきれいにしていくというのですが


誰が見ても解るように複雑に湾曲しているのに、金属の歯科器械でしかも中を見ずに歯科医の
手探り感覚で十分清掃ができるでしょうか?
さらに、一度の治療時間が15分程度(一時間に4人治療してとして・・)では絶対不可能です。

例えば、コップの中の汚れを落とすのに見ずに削り取りますか?
また、手の汚れを落とすときでも目で見て(流水下で)行います。そして、水分をふき取り
再度確認して汚れが落ちていなければまた、繰り返し洗うはずです。

根管治療も同様で、なんら違いはないと思います。
汚染された根管内面を見て除去し、洗浄材にて繰り返しきれいにし、常に細菌ということを意識しながら治療を進めていく必要があります。

そのためには、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)とそれ専用の器材、洗浄材が最低必要となります。

根管治療の難しさは当然、歯科医全てが知っていることです。正直に患者さんに説明しなければなりません。
そして、患者さんも十分勉強する必要があります。

あなたの、大切な歯を守り生涯にわたっておいしく食べられるようにするためです!

患者さんと共に歯の健康を維持したいと考えております。

保険治療後に自由診療へ移行

保険の治療後パラジウム合金脱離にて再治療
このような状態では従来、確実に麻酔して神経除去の治療をしていた・・・・。

しかし今では麻酔なしで顕微鏡(マイクロスコープ)によって全ての治療を終えることができた。
できるだけ健全と思われる歯質を保存することを医療と考えています。

器材・材料をいかに使用するかが、歯科医の判断であり、それが技術であると思っています。

患者さんに、痛みを与えない歯科治療は歯科医師と患者共に有益ではないでしょうか?

現在の歯科は、モノの販売店のようになり、白い歯だから・セラミックだから・金だから・インプラントだから高価です。という本来の医療とはかけ離れてしまっている気がします。
一歯毎に状態は異なるはずです!難易度がそれぞれ違い、それにあった削り方や費やす時間
も異なります。そして天然の歯牙と同じように修復していくのです。
大変な行程です。

つまり人工の臓器を作製しているのと同じで、人工の目・耳・手・足・心臓などと変わりないはずです。

歯科治療費に関して、患者さんのほとんどが物に対しての金額の評価をし、
技術が治療費の評価として認識されていないのが
非常に残念です。

そのため、必要以上に抜歯したり削ったりする歯科医が増えてくる一つの原因になっている
のではないのでしょうか?

自分の歯は自分で守るという強い意識が必要と感じます。

歯の神経を保存することの大切さ!

虫歯を放置すると

下の写真は、臼歯の神経の走行を現しています。
このように、網目状に神経が走っているので人工的に、しかも歯医者のカンで?手探りですべて完全に除去することは不可能であることがわかると思います。

脳神経外科の医師が、頭痛がすると言っている患者さんに「麻酔して神経を取りましょう!」
などと言うことなんてありえません。

我々歯科医は、大学であたりまえのように、神経を残すことより除去する方法やその後の薬の充填方法について講義や実習を受けてきたのです。
それがうまくできると評価が高いのです。

歯科も医科と同じように考え診査し、医療を行わなくてはならないと考えております

心臓外科医が歯科治療のリスク解説

 エクセル歯科研究所(tel.088-666-0088)は心疾患治療と歯科治療の関連について学ぶエクセルセミナーを2008.12.7に開催した。

講師は徳島赤十字病院心臓血管外科部長の福村好晃氏
「心臓血管外科医から歯科医の先生方へー歯科周術期の感染性心内膜炎の予防と 抗凝固剤の使用について」をテーマに福村氏は心臓外科手術の映像を交え、弁膜症等の治療などを説明。

 歯科治療が契機となって引き起こされる心疾患のリスクについて、
感染性心内膜炎の起炎菌が侵入する機転の一つに抜歯がある」とし投薬の種類や方法について詳しく述べた。

また、静脈血栓の治療に使われるワルファリンについて
抜歯の際、休薬した患者493例542回中5例で血栓症が発症し、うち4例が死亡しているとの海外の報告もある」と紹介し、

高齢者社会においては更にワルファリンなどを内服する原疾患を持つ患者数が増えると予測si
した。
その上でこれらの患者に対する対応について細かい指示が出された。

このように、高齢化社会になり「抜歯のリスク」が高まってきている。
安易な歯科医の抜歯について、心臓外科医から警鐘が鳴らされている!

つまり、いかに抜歯をせずに生涯食べられるようにするかの方がはるかに難しい!

 歯科治療すべてに言える事だが、自分の身内にも行える治療を患者さんに提供するべきである。
特にインプラント治療を行っている歯科医のどれだけの数が、身内や自分の口腔内にインプラントを入れてその後に、患者さんに最先端の治療と説明して行っているのだろうか?